機能していない消費者金融カードローンの配偶者貸付

2010年に改正貸金業法による総量規制が導入されたことで、カードローンの利用環境が激変しました。特に、主婦の場合は年収の3分の1という貸出制限が大きな壁になりました。当然、主婦でも定期収入があれば借入が可能ですが、収入の無い専業主婦の借入は法律に抵触します。ただ、「配偶者貸付」を利用すれば専業主婦でも借入ができますが、現実には機能していません。

主婦への貸出が不可

過去、専業主婦でもカードローンの利用が可能になっていました。それは、民法において「日常の家事に関する債務の連帯責任」という条文があり、生活維持費に関しては妻が夫の代理で貸借契約をすることが可能になっていたからです。つまり、借入金に対する返済義務は夫も同等に負っていました。

なお、妻が自分の贅沢品の購入や、ギャンブルなどに使うための借金に関しては夫に返済義務はありませんが、お金の中身を見分けることは実質的に不可能であるため、消費者金融は貸出を制限していませんでした。しかし、総量規制の導入によって、収入の無い主婦に対する貸出を拒否するようになりました。

配偶者貸付とは

実は、総量規制には例外規定があり、「配偶者の同意を前提に、配偶者と合わせた年収の3分の1以下までなら貸付けが可能」となっています。これを「配偶者貸付」と言います。従って、専業主婦のように収入がなくても、夫に収入があればカードローンを利用できることになります。ただし、夫に総量規制の上限までの借入があった場合は、当然1円の借入もできません。

配偶者貸付を利用するためには、「配偶者の同意書」及び、「婚姻関係の証明書」、「本人確認書類」、「配偶者の収入証明書」などの提出が必要です。

配偶者貸付への非対応

法律上では配偶者借入が可能ですが、現実には配偶者貸付に対応している消費者金融は無い、というのが実態です。配偶者貸付を受付ける場合は、何種類もの書類を提出してもらい、その真偽を確認しなければなりません。また、夫の利用分も妻と合わせて年収の3分の1以下に抑えなければならないため、信用情報のチェックが2重の作業になります。

つまり、1人のカードローンのために夫婦2人分の手間をかけることになり、費用対効果の観点から消費者金融が配偶者貸付に応じることはありません。

まとめ

消費者金融で配偶者貸付を利用することはできませんが、銀行カードローンは総量規制の適用を受けないため、専業主婦にも貸出をするものが少なくありません。夫に安定した収入のあることが条件になりますが、同意書や収入証明書の提出は必要ありません。なお、貸出における利用限度額の上限は30~50万円の少額になりますが、金利の低い銀行カードローンを利用できるのはメリットです。